ミッキーマウスのデビュー作は「蒸気船ウィリー」だが、実はそれ以前に2つの非公開作品がある。
それが『プレーン・クレイジー』と『ギャロッピン・ガウチョ』で、共にサイレント映画として作られ試写されたが、配給会社には全く注目されず、ミッキーのデビュー作は3作目に初めてトーキー映画(音声付き映画)として作られ公開された「蒸気船ウィリー」となった。
「プレーン・クレイジー」と「ギャロッピン・ガウチョ」の2作品は「蒸気船ウィリー」以降の作品とミッキー、ミニーのデザインが異なり、ぎょろ目で顔の黒い部分が多くなっている。
ミッキーマウスのデビュー作になるはずだった『プレーン・クレイジー』
『プレーン・クレイジー』(Plane Crazy)は、1928年5月15日にサイレント映画として試写された、ミッキーマウスの短編映画シリーズの最初の作品。
ウォルト・ディズニーとアブ・アイワークスが共同監督し、アイワークスは裏部屋で2週間かけて1日700枚以上の絵を描いた。
「蒸気船ウィリー」が公開されたのち、音声を加えたトーキー映画としてリメイクされ、1929年3月に一般公開された。
この作品は、大西洋単独無着陸飛行に初めて成功した当時の有名パイロット「チャールズ・リンドバーグ」に憧れるミッキーが、自作の飛行機で飛行試験をするところから始まり、「ミニーマウス」も初登場している。
また、頻繁に登場する牝牛の「クララベル・カウ」もこの作品で初登場している。
たばこを吸いビールを飲むミッキーが登場する『ギャロッピン・ガウチョ』
『ギャロッピン・ガウチョ』(The Gallopin’ Gaucho)は、ミッキーマウスの短編映画シリーズの2作目として1928年8月に作られた作品。
『プレーン・クレイジー』と同様、『蒸気船ウィリー』公開後にトーキー映画としてリメイク、1928年12月30日に一般公開された。
この短編は、1927年11月21日に公開されたダグラス・フェアバンクスの映画「ガウチョ(Douglas Fairbanks as The Gaucho)」のパロディとして制作された。
ミッキーは南米のカウボーイ「ガウチョ」役としてダチョウを乗りこなし酒場へやってくるところから物語が始まる。
悪役として登場するキャラクターは「ピート」で、ピートは既に過去のウォルトの作品「アリスコメディ」で登場していたが、この作品でミッキー、ミニーと初めて出会う。
この作品でのミッキーは、タバコを吸いながらビールを飲んでいる姿が登場するが、この後すぐに方針転換されミッキーは子供にアピールし、親を喜ばせる「健全な」キャラクターになった。
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