デイジーダックが登場するドナルドダックの短編シリーズ その1

ドナルドダックの恋人「デイジーダック」は登場回数は割と少なめだがドナルドとは相思相愛の中で存在感も強くてミッキーの恋人ミニーマウスと同様、欠かすことのできない重要キャラ。
ドナルドのどこに引かれたのかは謎だが、ミニーと違いデイジーはかなり積極的。

『ドナルドのメキシカン・ドライブ(Don Donald)』1937年1月9日公開作品

ドナルドのメキシカン・ドライブ(Don Donald)

デイジーダックが初登場する作品がこのドナルドダックの短編シリーズ第二作品目。
この作品は当初「ミッキーの短編映画シリーズ」として公開された作品。

デイジーダックの初登場作品ではあるがこの作品での名前はデイジーダックではなく「ドンナダック」となっている。
なお、ドナルドダックのコミックでは別人になっているようです。

あらすじ

舞台はメキシコの荒野で、ロバに乗りメキシコの伝統的なつばの広い帽子ソンブレロをかぶって登場したドナルドは、恋人のドンナを迎えに行く。
ドンナはドナルドのエスコートでドナルドのロバに乗るが、ロバに振り回され落馬。
それの様子を見ていたドナルドはいつものように大爆笑。
ドンナは機嫌を損ねて家に入っていしまう。
困ったドナルドは偶然近くの店に「ロバと車を交換します」の看板を見つけ、早速ロバを車と交換。
再びドンナの家へ向かい、ドナルドの車を見たドンナは感激し二人は車に乗ってドライブへ出発する。
はじめは快調だったが車が突然動かなくなり、ドナルドが車から降り修理しているとドンナ一人を乗せたまま車が暴走。
車は岩に衝突してバラバラになりドンナも吹き飛ばされたが、その様子をみたドナルドは、また爆笑。
ドンナはドナルドを袋叩きに。。。

ドナルドとデイジーの馴れ初めを見たかったがはじめから恋人同士という設定。
この作品と次のデイジーの登場作品は、デイジーはドナルドと同じ様にアヒルの口調で話していて、声優はドナルドと同じクラレンス・ナッシュが担当している。

ドナルドのメキシカン・ドライブ(Don Donald)

『ドナルドのダンス大好き(Mr. Duck Steps Out)』1940年6月7日公開作品

ドナルドのダンス大好き(Mr. Duck Steps Out)
あらすじ

蝶ネクタイを付けてチェックのジャケットを着て、デイジーの家に行こうとご機嫌のドナルドだが、甥のヒューイ・デューイ・ルーイたちが付いてくる。
ドナルドは、連れて行くふりをして甥たちを部屋に閉じ込め、無事にデイジーの家に着くが、甥たちが先回りして、到着していた。
怒ったドナルドは追い返そうとするが直ぐにデイジーがやってきたので仕方なく甥たちも共に居させることに。
ダンスでデイジーの気を引こうとするドナルドだが、甥たちはあの手この手で妨害。
最後の手段として、トウモロコシをストーブで温めドナルドの口に。
トウモロコシはドナルドのお腹の中でポップコーンになって弾け出し、ダンスはめちゃくちゃに。
しかし踊り終えたデイジーは、激しい踊りに大満足。
ドナルドにキスを連発する。
ドナルドのダンス大好き(Mr. Duck Steps Out)

相変わらずいたずらが過ぎる甥たちだが、今回ばかりは、予想外の展開で、ドナルドにいいように働いたみたいです。

この映画にはデイジーダックの他、ドナルドの甥、ヒューイ・デューイ・ルーイも登場していて、クラレンスナッシュは一人ですべての声を担当した。
この作品はデイジーダック登場の二作品目になるが、この作品を最後にデイジーの声は”普通の声”に変更された。
なお、クラッシック短編映画のショートバージョンとして放送された「ディズニー・コメディ・タイム
(Have a Laugh!)」では、デイジーの声が通常の声に置き換えられている。

このデイジーのダンスは10数年前に『アリス・コメディ』で短い間主役を演じていたヴァージニア・デイヴィスがダンスモデルを務めた。

『ドナルドの罪の償い(Donald’s Crime)』1945年6月29日公開作品

ドナルドの罪の償い(Donald’s Crime)
あらすじ

夜、デイジーとのデートに出かけようとするドナルドだったが、お金がないことに気付く。
その時ふと目に入ったのが甥たちの貯金箱。
悪魔の囁きと良心と男の声の間で葛藤するドナルドだが、ついに甥たちの貯金箱に手を付けてしまう。
甥たちにおやすみのキスをしたドナルドは、良心が激しく揺さぶられながらもデイジーとのデートに出かける。
ナイトクラブでデイジーとの楽しいひと時を過ごしたドナルド。
最後にデイジーから熱烈なキスをされ"big shot"(大物)と言われて有頂天に。
しかし帰り道、良心が戻ってきて、自分は銀行強盗と同じで、銀行強盗は連邦犯罪であることを思い起こして、連邦捜査官が自分を追いかけていると妄想し逃げ惑うドナルド。
ついに刑務所にいると思い込むようになるがそこにで「皿洗いの求人募集」の看板が。
ドナルドは一晩必死に働いて、返済できるだけのお金を稼いで帰宅。
だが、貯金箱にお金を返すとき、5セント多く入れてしまい。。。
ドナルドの罪の償い(Donald’s Crime)

悪魔と天使のささやきに揺れたり、デイジーにキスされ有頂天になったり、極度に落ち込み恐怖したり、ドナルドの感情の変化が面白い作品で、1946年の第18回アカデミー賞で短編アニメ映画賞にノミネートされたが、トムとジェリーの作品に敗れた。

この作品からデイジーが普通に話したはじめた。
デイジーの声は女優のグロリア・ブロンデル(Gloria Blondell)で彼女はこの作品を含めて初期作品6回、1950年までデイジーの声を演じた。

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