あまりの怖さのために上映が中止された1933年のミッキー映画

マッド・ドクターが登場する『ミッキーのお化け屋敷(The Mad Doctor)』

『ミッキーのお化け屋敷(The Mad Doctor)』

内容は、嵐の夜にプルートが誘拐され、その異変に気づいたミッキーが足跡を追っていくと大きな屋敷たどり着く。
屋敷の中で骸骨の幽霊たちがミッキーに襲い掛かるも、ミッキーは泣き声を頼りにプルートの救出に奮闘するといったストーリー。

この作品は通算52作目のミッキー短編映画として1933年1月20日に公開されたが、「子供には怖すぎる」として、国内で上映を拒否した劇場があったホラー作品となった。
海外でも、一時イギリスで上映が禁止、ナチス政権下のドイツでも上映が禁止されるなどし、その後再上映されることもなかった。
現在の基準からすれば上映が禁止されるほどの作品ではないが、当時の子供に見せる作品としてはインパクトが強すぎたのかもしれない。

この作品の監督デヴィッド・ハンド(David Hand)は1930年にディズニー・スタジオのアニメーターとして入社し、同月7日に公開された『ミッキーの摩天楼狂笑曲(Building a Building)』に続いてミッキー映画の監督は2作目でした。
彼は1944年に退職するまで多数の作品を手掛け、代表監督作品は世界初の長編カラーアニメーションとなった『白雪姫』(1937年)や『バンビ』(1942年)などがある。

なおこの作品は、ディズニーが当時求められていた著作権の更新を行わなかったためパブリック ドメインとなている。
題名にも「マッド・ドクター」はその後何度が登場しているが、これが初登場だった。

ミッキーのお化け屋敷(The Mad Doctor)

最初のミッキーのホラー作品は1929年

『お化け屋敷(The Haunted House)』

この作品以前にもホラーと言えるミッキーアニメが一つあり、それが『お化け屋敷(The Haunted House)』1929年12月2日に公開された14作目のミッキー短編映画でした。
邦題は『ミッキーのお化け屋敷』と『お化け屋敷』で同じようになってしまっているが違う作品

この作品は、ウォルト・ディズニーが監督し、アブ・アイワークスが主なアニメーターとして制作された作品で、同年8月22日に公開されたシリー・シンフォニーシリーズ『骸骨の踊り(The Skeleton Dance)』からアニメーションが一部流用されている。

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